失敗例1
インビザラインで叢生(ガタガタの歯並びや八重歯)を治療した方に一定数見られる失敗例です。
叢生は、歯が並ぶ顎の骨が小さいために起こる不正歯列です。歯が列ぶスペースがない場合は、通常「抜歯」「ストリッピング(歯を少しずつ削る)」「歯を臼歯側に送る」のいずれかでスペースを確保し、歯を並べます。
しかし、スペースがないのに無理やり並べようとすると、前に張り出す形で歯を並べるしかありません。その結果出っ歯になってしまい、口元の印象が治療前より悪くる場合もあります。
失敗例2
歯科医師の技量・知識不足が原因で起こりやすいトラブルです。歯列矯正は、「正中一致」「適正な被蓋状態」「通常1歯対2歯咬合」など、理想の咬み合わせに近づけるための治療計画を作ります。
しかし、インビザラインは矯正を知らない歯科医師でも、やろうと思えばメーカーと契約することで治療ができてしまいます。
それでも軽度な症例であれば、運良くうまく治療が出来ることもありますが、咬み合わせや歯の動き方の知識がない歯科医師が難しい症例に手を出してしまうと、咬み合わせが悪くなってしまうこともあるのは事実です。咬み合わせを整えるためには、歯科医師の咬み合わせや矯正の歯の動きの知識がとても重要です。
失敗例3
インビザラインで歯を動かす際、スペースを作るための一つの方法として、「ストリッピング」という技術があります。ストリッピングは歯をおよそ0.2〜0.5mm程度ずつ削合する施術で、この削ってできたスペースを利用して歯をキレイに並べていきます。
削るのは0.2〜0.5mmのエナメル質という歯の一番外側の歯質のみですので、おおよそ歯の形の印象が変わる程度削るものではありませんが、細かい人なら「歯が小さくなった」「歯の形が変わった」と思うことがあるかもしれません。
また、歯を削ったことによりヒス(しみる症状)が出たことで、削り過ぎたのではないかと勘違いされる方もおられます。
失敗例4
長期間にわたって重なっていた歯は、歯間接触下部の歯肉組織が失われている場合があり、歯列矯正を行うことで、「ブラックトライアングル」という歯の根に三角の隙間が発生する可能性があります。
ブラックトライアングルは、治療計画の段階で回避したり隙間を小さくすることが出来る場合もありますが、どう頑張っても隙間ができる症例もあります。
できた隙間を埋めたり、歯茎を引き締めることで目立たなくする方法もありますが、歯科医師はブラックトライアングルができそうな場合には事前に患者様に伝えておくこと、患者様はブラックトライアングルが出来る可能性あるということを理解した上で治療に臨む必要があります。
失敗例5
マウスピース矯正のみならず歯列矯正では歯に力を加えるため、歯根吸収という歯の根が歯槽骨に吸収され、短くなる偶発症を発症する場合があります。歯列矯正で歯が動くのは、実は歯に力をかけて引っ張っているからだけではなく、力をかけることで骨の小さな吸収を起こし、その再生に合わせて歯を動かします。力をかけすぎてこの再生が間に合わなくなると歯根吸収が起こます。
歯根吸収は、弱い力で骨の再生を待ちながら歯を動かすことで起こりにくくはなりますが、元々歯の根が短い場合や、神経を抜いた歯、過去に外傷等でダメージを負った歯などは起こりやすくなります。歯根吸収は頻繁に起こる偶発症ではありませんが、起こってしまうと「歯の寿命が短くなった」と後悔してしまう要因になります。
失敗例6
インビザラインに限らず、歯列矯正には後戻りのリスクがあります。後戻りとは、矯正が終わった後に歯が元の場所に戻ろうとする力や、咬合力による圧力で意図せず歯が動く働きのことです。これは、矯正治療後は歯を動かすために骨が吸収されたり再生したりを繰り返したため、しばらくは不安定な状態にあるためです。
せっかく長い時間をかけて並べた歯が、いつのまにかまたガタガタになっていたら、とても悲しい気持ちになります。後戻りを防止するためには、保定装置を歯科医師の指示通り装着する必要があります。
インビザラインは「後戻りしやすい」という噂もありますが、これはあくまで噂に過ぎず根拠やデータはありません。ただし、インビザラインでの治療後は、同じくインビザライン社製のリテーナー(保定装置)を着けることが多く、これがマウスピースタイプのため、着け忘れたり着用時間が足りていないことも考えられます。自分での管理が難しい場合は、固定式リテーナーも検討しましょう。
失敗例7
せっかくインビザラインを最後まで頑張ったのに、思った通りの仕上がりになっていなければ後悔するのは当然です。中でも多いのが「まだ少し隙間がある」「少し叢生が残っている」など、最後の調整ができていないケースです。これはインビザラインは最後の細かな調整が、まだあまり得意ではないことで起こります。
もちろん、仕上がりには納得して終わるケースが多いですが、中には最後にワイヤー矯正で調整が必要な症例もあります。シミュレーションの段階である程度のゴールはわかりますので、歯科医師から「最後の調整をワイヤー矯正で」と提案があれば、「ワイヤーを着けるのは嫌」と決めつけず、仕上がり後悔しないためにも検討してみてはいかがでしょうか。
インビザラインで失敗する原因は大きくわけて「歯科医師側」の問題と「患者側」の問題の2つがあります。
歯科医師側の問題の多くは、歯科医師の技量・経験・知識不足、もしくは管理不足が原因です。矯正の知識が薄い歯科医師や、治療計画やクリンチェックができない、あるいは治療計画の途中変更ができない場合に、特にトラブルが起こりやすくなります。
患者側の問題は、装置の適切な使用ができなかったり、歯科医師の指示に従わない、歯科医師の提案を受けない場合に怒ることが多いです。具体的にいうと、インビザラインの装着時間やアライナー1枚あたりの装着期間を守らなかったり、歯科医師がワイヤー矯正での矯正や併用を提案しても断固としてインビザラインのみで矯正を行う場合などがあります。
しかしたとえ患者側の問題であっても、歯科医師がしっかり指導・管理することができていれば、失敗する可能性は抑える事ができます。つまり、インビザラインを失敗しないためには、インビザラインのみならず、歯列矯正・歯の動かし方を理解した歯科医師の元で、歯科医師と患者が信頼関係を持って治療を望むことが大切になります。
インビザラインは、数あるマウスピース矯正の中でもパイオニア的なメーカーで、世界でも最も多くの症例を有するマウスピース矯正装置です。その膨大なデータから、様々な症例に対し適切な歯の動き方を学習し、何度もアップデートが繰り返されています。そのため、その精度は年々よくなり、多くの不正咬合に対応できるように進化を続けています。
また、インビザラインの優れた点は、iTeroという光学式口腔内スキャナーを使う点です。これは、インビザライン矯正のシミュレーションをするだけでなく、歯の動きの管理や、咬み合わせの状態を確認することもできます。iTeroはレントゲンのように放射線を使用しないため、安全面でも安心できます。この優れた光学式口腔内スキャナーは、現在インビザライン矯正だけではなく、詰め物や被せ物を作るためのデジタル印象や、その他のマウスピース型矯正メーカーのデジタル印象にも使用されています。
ただし、現段階ではインビザラインでも全ての歯並びを効率的に改善できるものではありません。場合によってはワイヤー矯正だけでしか対応できない咬み合わせや、ワイヤー矯正と併用することでより良い結果が得られる症例もあります。
インビザラインは良い治療と言えることは確かですが、全てにおいて優れた治療ではありませんので、インビザラインがあなたにとって適切な治療かどうかは、検査をした上で歯科医師の判断を仰ぐ必要があります。
インビザライン矯正を成功させるためには、アライナーを1日20〜22時間は装着して頂く必要があります。これは、インビザライン矯正を行う上で最低限必要な条件です。これが守れなければ、歯は計画通りに動かず、次のステージのアライナーがはまらなくなってしまいます。
インビザラインを成功させるのにもう一つ大切なのが、定期的な歯科医師の確認です。自分では順調に動いていると思っていても、実は何らかのトラブルが起きていたり、アタッチメント(樹脂のポッチ)が取れているのに気づいていないということもあります。さらに、歯が動くことによって起こる歯茎や歯の根のトラブル、歯列矯正を中断させる虫歯や歯周病に罹患している可能性もあります。これらを未然・早期に対応するために、定期的な歯科医師のチェックを受けることがとても重要になります。
また、インビザラインは痛みが少ない治療とも言われていますが、アライナーを交換して数日は歯に圧痛を感じたり、歯の隙間から空気が通らないことによる多少の発話障害があることも理解しておく必要があります。まったく日常生活に変わりが無いものと思って始めると、そのギャップから矯正治療を中断してまう原因になる場合があります。
インビザラインの特徴の一つに「取り外しが出来る」というポイントがあります。従来のワイヤー矯正は歯に銀や白のポッチを貼り付けそこにワイヤーを通して歯を動かします。そのため、一度装着すると自分で取り外すことはできませんでした。
これが「取り外しができる」ようになるというのは、矯正装置の歴史上、革新的な進化だと思います。しかし、この取り外しができることがインビザラインのウィークポイントになることが多いのです。
インビザライン矯正が計画通りにいかなくなる最大の原因は、患者様による装着時間不足です。「就寝時にアライナーを着けるのを忘れた」「圧痛が強かったので1日休憩した」「お酒を飲んで装着せずに寝た」など、様々な理由で装置をつけなかったことにより、予定通りの歯の移動ができなくなります。アライナーを着けないということは、歯が移動しないだけではなく、元に戻ろうとする後戻りの力が歯にはあるため、歯が予想外の移動をする原因にもなってしまいます。
インビザラインは、しっかりとした歯科医師の下できちんと治療計画を立ててもらい、自身がしっかり使用方法を守って治療に臨めば、そうそう失敗する治療ではありません。
しかし、ご自身がいくら真面目に治療に臨んでも、歯科医院選びで失敗してしまうと、上手くいくものも上手くいきません。
ポイントは、どんな検査をしてどんな資料を貰えるか、見せてもらえるかが一つの指標になってきます。iTeroによるシミュレーション、レントゲンやCT・規格写真、提案書など、資料が細かいほど診断は正確になります。また、治療前に歯科医師としっかり相談出来る時間があるかどうかも重要です。
もう一つ重要なのは矯正医の存在です。矯正学会の認定医や専門医は、基本的にワイヤー矯正の技術や知識を持っていますが、インビザラインに関しては矯正医ごとによって得意・不得意があります。しかし、歯の動き方自体は一般歯科医に比べ詳しい知識を有していますので、インビザラインを得意とする矯正医が診断に携わるかどうかは、治療計画に大きな差が出る可能性はあります。
インビザラインであなたの歯がどのように変わるか知りたい場合は、シミュレーションを利用しましょう。
インビザラインは、iTeroという光学式口腔内スキャナーがある歯科医院であればシミュレーションを受ける事が可能です。
シミュレーションを受けて、インビザラインでの治療可能であれば、実際に歯科医師と相談しながら治療計画を立ててもらいましょう。このシミュレーションは一回で終わるものではなく、そこに患者様の要望や、治療計画を組み込むことで、歯の切削・抜歯等の有無、アタッチメントの装着位置などが決まってきます。こうして治療計画を最終的なものに仕上げていきます。
これをクリンチェックと言い、クリンチェックにOKが出ると、インビザライン社にデータが送信され、マウスピース矯正装置の作成が始まります。歯科医師としっかり相談しながらクリンチェックを行い、納得した上でインビザライン矯正をスタートしましょう。
インビザライン矯正を検討中でしたら、まずはこのシミュレーションだけでも受けてみてはいかがでしょうか。当院では、このシミュレーションや矯正相談を無料で承っています。ご予約時に「矯正無料相談希望」とお伝え(WEB予約の場合はご要望欄にご入力)下さい。
医院情報
医院名:梅田アップル歯科曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
診療開始 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 |
診療終了 | 18:30 | 18:30 | 13:00 | 18:30 | 18:30 | 17:00 |
診療情報
休診日:日曜・祝日
※日曜・祝日診療は下記診療カレンダーをご覧下さい。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | ||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||
|
休診日
日曜・祝日診療
13時迄
アクセス・地図
アップル歯科の治療は大阪・兵庫の8医院で受けられます
アップル歯科グループ