「歯が痛い」と感じたらまずは虫歯を疑いますが、一見して虫歯のような歯が無いのにも関わらず痛みを感じる場合もあります。基本的にご自身で何によって痛みが出ているのかを判別することは難しいので、まずはお近くの歯科医院で診察されることをお勧めいたします。
また、刺すような痛みなのか、重い痛みがずっと続いているのかなど、痛みによってもその後の処置が変わってきます。
どういった原因でどの部分に歯の痛みが起きているかが最初に分かれば、より正しい治療を行うことができますので、歯が痛む際の参考にしていただければと思います。
歯の痛みは原因によって痛みを感じるタイミングが違う事があります。例えばものを噛んだ時・冷たいものや温かいものを口にした時・甘いものを食べた時・夜眠る前…というように、どのような時に痛みが生じるのかを詳しく伝えられると、より正しい診断が可能になります。
例えば、冷たいものがしみる場合でも、一過性の痛みであれば「知覚過敏」が考えられますが、長く痛みを感じるのであれば象牙質(歯の内側の部分)が大きく露出した虫歯であることが考えられます。
また、夜間は副交感神経の作用で血管が拡張されて歯の神経が圧迫されるため、痛みを感じやすくなります。
歯が痛いのか、歯の周りが痛いのかでも症状は違ってきます。虫歯のような歯が無く痛い場合は、過去の治療をした詰め物・被せ物の下で虫歯が大きくなった結果、神経を痛めてしまう「二次カリエス」などが考えられます。診断によって二次カリエスが判明した場合は、詰め物等を外して虫歯を治療していくことになりますが、虫歯の進行が深い場合は根管治療(歯の根っこの治療)を行う必要があります。
既に根管治療を行ったことのある歯が痛む場合、「根尖性歯周炎」の可能性も考えられます。保険診療で行われた歯の根の治療の再発率は非常に高く、適切な治療を行わなければ何度も治療を繰り返す羽目になってしまうため、適切な環境・治療方法で治していくことが重要になります。
虫歯以外で歯の周りが痛い場合は、親知らず等の周囲の歯ぐきが炎症を起こして痛みが出る「智歯周囲炎」が考えられます。お手入れがおろそかになりやすい親知らずの周囲に汚れが溜まって急性の痛みを起こすことがあり、この場合、炎症を抑える薬剤を塗布して炎症を抑えます。親知らずの腫れは再発しやすいこともあり、噛み合わせの部分で問題がない場合は抜歯を提案する場合もあります。
上記のように、虫歯や隠れた虫歯が原因で歯が激しく痛む場合は歯の神経が炎症を起こしていることが多いです。神経の炎症である「歯髄炎」は神経を取る抜髄が必要になる場合とならない場合があり、歯科医師の診断のもと判断することになります。
抜髄が必要になる場合は、根幹治療(歯の根っこの治療)を進める必要があり、保険診療であれば1歯につき1~3ヵ月程度の治療期間、5~8回の通院が必要になります。マイクロスコープやラバーダムを利用した自由診療の精密根幹治療を選択されると来院回数や治療期間を短縮することができますが、いずれにしましても歯の神経が痛んでいる状態を放置するのは良くない状態と言えます。もし痛みがひどくなるようであれば、早期の診療を心がけましょう。
また、歯周病が原因によって歯の外側から歯髄炎が引き起る「逆行性歯髄炎」の場合も考えられます。どちらの場合でも、やはり神経に関わる処置をする必要があり、早期の治療が好ましいでしょう。
詰め物の下で大きくなった虫歯
咬み合わせや歯ぎしりによって、歯ではなく顎の筋肉が痛みを感じる場合があり、特に頬の筋肉(咬筋)の痛みは下の奥歯の痛みと錯覚して来院される方も多くおられます。歯ではなく筋肉の痛みになるので安静にしたり、マッサージや湿布による対処法で緩和することができます。
顔面の神経痛による痛みや、偏頭痛によって歯の痛みを感じることもあります。多くは瞬間的な刺すような痛みで、上顎の犬歯や下顎の奥歯などに痛みが見られ、明確な治療法は確立されておらず、ペインクリニック等と連携して専門的な治療を行っていく必要があります。
鼻の近くには「副鼻腔」と呼ばれる空洞がいくつかあり、そのうち上顎に近い「上顎洞」で炎症が起こると、歯の神経が圧迫され痛みを感じることがあります。特徴としては上顎の奥歯の痛みとして感じられる症状であり、診断された場合は耳鼻咽喉科での診察が必要になります。
台風などの低気圧・飛行機の搭乗などで急な気圧変化が起きた時、副鼻腔や歯の中の歯髄腔が拡張されて痛みを伴うことがあります。天気が良くなる等気圧が戻ると回復することもありますが、歯の不調の前兆とも言えますので、歯医者での診察が必要でしょう。
当然歯の痛みが出た時は歯医者で診察してもらうのが最優先ですが、すぐに歯医者へ行けない場合は、無理に痛む箇所を使わずに市販の痛み止めなどの対処法で痛みを軽減して、痛くなった時と状況を説明できるようにしておきましょう。
この痛みは「歯なのか」「歯以外なのか」わからない、、、というときでも、お口の中のトラブルであればまずは歯科を受診しましょう。
お口のトラブルには、歯の神経の痛みの他にも、歯の周りにある歯根膜と呼ばれる部分が痛む「歯根膜炎」や、噛み合わせや食いしばりによって歯が割れてしまう「歯根破折」など、歯が痛む原因は多く存在します。また、歯科以外の治療が必要となる場合は、適切な治療が可能な病院やクリニックへの紹介状をお渡しします。
沢山ある原因を正しく診断してもらうためにも、「どんな時に痛いか」「どこが痛むのか」等、しっかり説明して性正確な診断をしてもらえるようにしましょう。当院では、初診の際は丁寧にヒアリング・検査をしたのち治療に当たらせていただきます。急患の場合でもお気軽にご連絡ください。
虫歯じゃないのに歯が痛いのはどうして? | 公開日: 2022/05/06 | 更新日: 2024/05/21 | by
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医院名:梅田アップル歯科曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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