ワイヤー矯正で歯が動く仕組みと装置の種類について。
近年、歯並矯正で歯並び治したいという患者さんが増えてきています。
これは、コロナ禍においてマスクを着用することが日常となったため、マスク着用中に矯正治療をしてしまいたいという人や、デンタルIQ(歯に関する知識)が向上したため、歯並びにを治したいという人が増えてきたためなど、様々な要因が相まったものだと考えます。
そんな中、患者さんにとって矯正治療で気になるのが、矯正装置の種類や費用、治療期間です。
ここでは、そんな矯正装置の中でもこれまで最も多くの矯正患者さんに提供されてきた「ワイヤー矯正」について詳しくご説明します。
ワイヤー矯正とは、歯の表面にマルチブラケットと呼ばれる突起のような装置を貼り付け、その突起にワイヤーを通して、歯を動かすための「矯正力」をかけ、徐々に歯を移動させることで歯並びを良くする歯列矯正法です。
2024年現在において、これまで最も多くの歯列矯正で使用されてきた矯正装置で、あらゆる咬み合わせ・歯並びの矯正に対応可能な治療法です。
一般的には「ワイヤー矯正」と呼ばれていますが「マルチブラケット矯正」「ラビアル矯正(唇側の矯正)」などとも呼ばれます。
ワイヤー矯正は、歯に着けたブラケットをワイヤーで引っ張ることで歯を動かしていると思われがちです。大きな意味では間違いではありませんが、実は歯の隠れている部分では、もっと複雑なメカニズムで歯を動かしていることをご存知でしょうか?
ワイヤー矯正は、ブラケットをワイヤーで引っ張ることで、矯正力をかけます。矯正力が加わった歯の根では、引っ張られた方に圧がかかることで歯根膜という歯の根の外側の緩衝材の役割を持った組織が縮み、反対側の歯根膜は組織が伸びて、両側の厚みが変わってきます。すると縮んだ方は元の厚さに戻るため、歯を動かす方の歯槽骨を溶かすことで歯根膜の厚みを保ち、伸びた方は元の厚みに戻るため、薄くなりながら骨を作ります。
こうして、「矯正力をかける」「骨を溶かす」「骨を再生する」という繰り返しで、歯は少しずつ動いていきます。
ワイヤー矯正は、ワイヤーを使った矯正装置を総称して「ワイヤー矯正」と呼ばれていますが、実は様々な種類やオプションがあります。
現在のワイヤー矯正において最も一般的な矯正装置です。透明で目立ちにくいマルチブラケットを使った矯正装置です。
赤・青・黄色など、ゴムの色で矯正装置を華やかに目立たせる、おしゃれを楽しむためのカラーモジュールです。
その名の通り、メタル(金属)でできたブラケットです。金属が目立ちますが、過去にはこのメタルブラケットが一般的に使用されていました。
歯の裏側にブラケットを着ける矯正方法です。表側には何もないため、一見矯正していることがわかりませんが、滑舌に影響しやすい矯正装置でもあります。
マウスピース矯正とは、透明のマウスピース型の矯正装置を使って歯を動かす歯列矯正です。
マウスピース矯正もワイヤー矯正と同じく、歯に矯正力をかけて歯を動かすことには変わりはありませんが、マウスピース矯正で使用するアライナー(マウスピース)は、少しずつズレを持って作られています。
このズレを利用して歯に圧力をかけ、歯根にかかった矯正力で歯根膜のによる骨の吸収と再生を繰り返し、歯を動かしていきます。
ワイヤー矯正に比べ、「目立ちにくい」「痛みが少ない」「取り外しができる」という、矯正希望者にとって嬉しい特徴が多いため、現在では多くの人がこのマウスピース型矯正装置による矯正を行っています。
但し、現時点ではワイヤー矯正に比べて適応範囲は狭く、ワイヤー矯正でなければできない咬み合わせもあります。
矯正装置 | ワイヤー矯正 | マウスピース矯正 |
---|---|---|
見た目 | × 目立ちやすい |
◎ ほとんどわからない |
痛み | × ワイヤーを交換する度に痛みが出る |
△ アライナーを交換すると引っ張られたような痛み |
適応症例 | ◎ 広い |
△ 症例によるが、咬み合わせによって得意不得意がある |
費用 | ○ その他の矯正方法に比べ費用が抑えられる(リンガル矯正は別) |
△ ワイヤー矯正と比べると若干高い場合が多い |
セルフケア | × 凹凸やワイヤーがあるため歯磨きの難易度が高い |
○ アライナーを外して通常の歯磨きでOK |
通院回数 | × 月に1回程度の調整が必要 |
△ 徐々に通院回数は減っていく |
歯並び相談にお越しになれれる方の中には、「ワイヤー矯正は嫌だけど、少しの期間だったら我慢ができる」という方や「目立たなければ我慢できる」という方も多くおられます。
そんな方にお薦めなのが、コンビネーション矯正です。コンビネーション矯正にも色々種類があり、マウスピース矯正の後に微調整でワイヤー矯正で歯を動かすコンビネーション矯正、歯の裏側のリンガル矯正の際に滑舌に影響しやすい下顎の歯のみ表側にブラケットを貼るコンビネーション矯正など、複数の矯正装置を使って歯並び治療をする方法です。
これはマウスピース矯正の苦手な細かな微調整のみワイヤー矯正に頼ったり、リンガル矯正の痛みや滑舌の影響を少なくするための矯正方法で、多少費用はかかってきますが、目立たない矯正のデメリットをワイヤー矯正で補う方法です。
Before
Process
After
治療の内容 | ワイヤー矯正(マルチブラケットシステム)と矯正用アンカースクリュー2本による歯列矯正。 |
---|---|
期間・回数 | 2年5ヶ月・36回(カウンセリング・検査含む) |
費用 | 自由診療:ワイヤー矯正(マルチブラケットシステム)+矯正用アンカースクリュー×2本 総額 805,000円(税込885,500円)(調整料27回分含む) ※費用は当時の定価(現在の価格で855,000円※税込940,500円) |
リスク・副作用 |
|
自分の場合「ワイヤー矯正」がいいのか、「マウスピース矯正」がいいのか、それは診断してみなければわかりません。
ただし、希望者が多いのはマウスピース矯正です。しかしマウスピース矯正には苦手な咬み合わせもあるため、全ての人に適応される矯正装置ではありません。
しかし、マウスピース矯正はここ数年で大きく代わりつつあるため、年々その精度は上がり、適応範囲は増えています。あなたがマウスピース矯正の適応かどうか知りたい場合は、まずは無料相談にお越しください。
また、その逆に「できる限り費用を抑えたい」「毎日の装着を自分で管理できる自信がない」という理由でワイヤー矯正を希望される方も少なくありません。
いずれにしても、どんな選択肢があり、どんな方法で歯を動かし、どんな歯並びになるのか、まずは相談から初めましょう。歯列矯正の装置でお悩みでしたら、お気軽に無料矯正相談をご利用ください。
医院情報
医院名:梅田アップル歯科曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
診療開始 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 |
診療終了 | 18:30 | 18:30 | 13:00 | 18:30 | 18:30 | 17:00 |
診療情報
休診日:日曜・祝日
※日曜・祝日診療は下記診療カレンダーをご覧下さい。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | ||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||
|
休診日
日曜・祝日診療
13時迄
アクセス・地図
アップル歯科の治療は大阪・兵庫の8医院で受けられます
アップル歯科グループ