歯と歯の間と歯茎の境目に三角形の隙間ができ、後ろの影が黒く目立ってしまう状態を「ブラックトライアングル」と言います。隙間が暗く映ることから「ダークトライアングル」や、専門的に「
ブラックトライアングルは、歯やその間の歯肉(歯間乳頭部)、顎の骨(歯槽骨)など、多くの要因によって発生ます。
ブラックトライアングルは、前歯のよく見える位置に発生します。奥歯には通常発生しにくく、自他ともに確認がほとんどできないので気になることはないでしょう。
歯と歯の間の歯肉(歯間乳頭)の位置が下がったり、歯の形が逆三角形気味であると、歯と歯茎の間に隙間ができやすいです。特に下顎の前歯にはよく発生するため、見た目の問題が大きく気になる方が多くおられます。
ブラックトライアングルが発生しやすい場所
ブラックトライアングルには、直接的な健康上の問題はほとんどありません。ですから、見た目が全く気にならないようであれば、治療や改善の必要もありません。そのため、ブラックトライアングルを改善したいというご要望は、保険の適用がない自由診療となります。
ただし、ブラックトライアングルに食品がよく挟まるようになること(食片圧入)で、間接的に虫歯や歯周病のリスクが上がったり、ブラックトライアングルから呼気が漏れることで、発音が不明瞭になったり、楽器などの口を使う演奏に影響が出るなど、日常生活で問題が生じる可能性もあります。
梅田アップル歯科 歯科医師
ブラックトライアングルは健康上問題がないことが多いですが、見た目を気にされて相談する方も多いお悩みです。
ブラックトライアングルは病気ではないため全ての方が改善できるとは限りませんが、ご自身の状態と照らし合わせて参考になるように、ブラックトライアングルの発生原因から改善方法までをご紹介します。
ブラックトライアングルは、歯並び矯正によって後天的に現れることがあります。特に、ガタガタとした歯並び(叢生)を綺麗に矯正した後にできやすいとされています。
長い間前歯が重なっていたり、悪い歯並びによって歯間乳頭が正しく形成されていないと、歯並びを終えた際に通常よりも歯間乳頭の位置が下がっていて、結果としてブラックトライアングルになりやすいのです。
歯間乳頭は柔らかく、刺激や力に対して非常に弱い部位です。力強いブラッシングやフロスの当てすぎによって出血や炎症を繰り返すと、組織が退縮して歯茎が下がります。その結果、後天的にブラックトライアングルが形成されます。
歯周病によって歯槽骨が吸収されると、歯槽骨の上部にある歯茎も下がってしまいます。歯周病は年齢を重ねるごとに症状が強く現れるようになるため、加齢と共にブラックトライアングルが気になるようになることもあります。
また、逆に歯周病で腫れていた歯茎が治療をして健康的に引き締まった結果、歯周病の症状は改善したもののブラックトライアングルが目立つようになってしまうという場合もあります。
生まれつき歯の形状が逆三角形に近い形で、歯の根元の間隔が広い場合、ブラックトライアングルができやすいと言えます。
歯の形のほかに、生まれつき歯槽骨や歯肉の厚さが薄い場合も、同様にブラックトライアングルができる可能性が高いと言えます。
ブラックトライアングルは見た目が良くないと思われる方が多い一方で、健康を害する病気ではないためブラックトライアングルだけを根本的に解決する方法も今のところありません。そのため、ブラックトライアングルが出来たからと言って健康上の悪影響が出ることは少なく、治療をしなければいけないものではありません。
ですが、歯や歯茎の治療手段の中でブラックトライアングルの改善が見込める治療法がいくつか存在するため、状態や原因によって改善方法を考えていくことになります。
歯の側面を少しずつ削ることで、歯が並ぶためのスペースを確保する治療手段です。歯の形状が原因でブラックトライアングルが出来ている場合、歯を削る過程で改善が見込めます。
IPR(ストリッピング)は、1歯あたりおよそ〜0.5mmまでを削ることで間隔を調整していきます。結果として削られた歯の形状が逆三角形から四角形に近づき、ブラックトライアングルが解消される場合があります。
ただし、IPRは矯正治療における治療手段のひとつであるため、ブラックトライアングル解消のためだけに行える治療ではありません。
ブラックトライアングルを埋めるようにして、既存の歯に歯科用樹脂(コンポジットレジン)を盛り付けて形を整える治療法です。
歯を削ったり矯正治療をせずにブラックトライアングルを解消できる可能性がありますが、ブラックトライアングルを調整するためのダイレクトボンディングは非常に難易度の高い治療法であるため、どの歯科医院でも出来る治療法ではありません。
また、盛り付けによって歯の形がいびつに見えてしまったり、歯科用樹脂は経年劣化で割れたり変色するリスクがあるため、数年後に見た目が悪くなるリスクもあります。
虫歯治療などで詰め物・被せ物の治療が必要な場合に、詰め物や被せ物の製作段階で調整することによって、ブラックトライアングルの改善を目指す治療法です。
ただし、詰め物や被せ物にする必要性が無い場合は健康な歯質を削ったり調整することになるため、歯の寿命を短くしてしまう可能性があります。また、ブラックトライアングルを追加で覆う都合上、歯の形状が現在よりもいびつになるリスクもあります。
歯周病や歯槽骨の吸収が原因で歯間乳頭の位置が下がっている場合、歯肉の内側の組織を別の場所(主に口蓋部分)から移植することで歯間乳頭の形状を回復させ、ブラックトライアングルを解消させる治療法です。
CTGは歯肉の表面を傷つけにくい方法の移植手術なので、良く見える部分である前歯部への治療に適していますが、全く同じ見た目に回復できるとは限らないため、継続的な観察が必要になります。
現状、ブラックトライアングルの根本的な治療法はないため、虫歯や歯周病等の症状を治療した結果として改善することはありますが、必ず改善できるとも言い切れません。そのため、矯正治療や歯周病治療などによる改善ではなくブラックトライアングルのみを治したいというご要望は、お応えすることが難しい場合も多いです。
ブラックトライアングルの発生原因は上記の通り多岐にわたるため、一度検査をして口腔内の状態と一緒にブラックトライアングルの改善方法について考えていくことはできるため、お悩みの方は歯科医院へご相談ください。
矯正治療を行った結果、ブラックトライアングルができてしまうことは珍しくありません。特にガタガタとした歯並び(叢生)は、矯正によってブラックトライアングルができることはある程度避けられません。
当院では、矯正治療前の診断や歯並びシミュレーションによってブラックトライアングルができるリスクを予測することができます。また、それに合わせてIPRなどの効果的な治療をご提案できる可能性もあるため、事前の診断はとても重要になります。
歯並びや歯肉・歯の状態は実際に診断することで詳細にご説明することができます。矯正治療をご希望の方で、ブラックトライアングルのリスクが気になる方は、一度無料矯正相談をご希望のうえ当院へお越しください。
病気や痛みが無くても、見た目が気になって歯科医院を訪れる患者様は少なくありません。改善が難しいブラックトライアングルであることも多いですが、改善方法が全く無い訳でもありません。
どんな方法で治療ができるかは、一度検査をすることで判明するものも多いです。歯の見た目でお悩みでしたら、お気軽に梅田アップル歯科にご相談ください。
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ブラックトライアングルとは?矯正治療によるリスクと対策 | 公開日: 2024/02/21 | 更新日: 2024/07/12 | by
医院情報
医院名:梅田アップル歯科曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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