歯並びは人によって個人差がありますが、乳歯や永久歯の歯の形はおおよそ同じになります。しかしながら、稀に一般的な歯と比べて明らかに小さい歯が生えてくることがあり、こういった歯を
矮小歯は、2番目の前歯(側切歯)や親知らずによく見られます。通常の歯の形と違って円錐状・蕾状の形をしていることが多く、一度見れば矮小歯であることは簡単に分かります。永久歯が矮小歯として生えてきた場合は、歯が一回り小さく見えるので見た目の違和感が強いかもしれません。
矮小歯が発生する明確な原因は今のところ判明していませんが、家族からの遺伝の要素であったり、栄養不足などの環境的要因が原因になっている可能性があるとされています。
矮小歯があるからと言って、虫歯のようにすぐに治療をしなければならないわけではなく、見た目で気になることがなく身体的な問題がなければそのままにしておくこともできます。しかし、人によっては長期的に見ると様々な問題が起きる要因になる場合もあるので、一度歯科医院で相談してみることをお勧めします。
代表的な矮小歯の形状
梅田アップル歯科 歯科医師
矮小歯は直接的に健康を害するわけではありませんが、見た目が不自然だったり、他の歯よりも寿命が短いことがデメリットになりうる症状です。
矮小歯かもしれない歯がある方や、矮小歯を治したいと考えている患者様のために、矮小歯の特徴や治療方法について解説いたします。
矮小歯は側切歯(前から2番目の歯)によく発生するため、歯を見せた時によく見えます。極端に小さい形は違和感があるため、見た目へのコンプレックスを感じやすい症状と言えます。
また、通常よりも小さい歯は他の歯との隙間も生みやすく、矮小歯が原因ですきっ歯(空隙歯列)になってしまうことも多くあります。
極端に小さい歯があると、噛み合わせが悪くなる可能性があります。矮小歯になった歯が使えないことで他の歯への負担が大きくなり顎関節症などの症状に繋がったり、上下や左右で咬み合わせがアンバランスになり不具合の原因になる場合もあります。
矮小歯があることで、すきっ歯などの不正歯列を引き起こしてしまう可能性があります。すきっ歯以外にも、片方にだけ矮小歯があることで、歯の正中(2本の前歯の中心)が上下で揃わなかったり、左右でアンバランスな歯並びになってしまう可能性があります。
矮小歯は通常の歯よりも強度が低かったり、歯の根っこの長さが短かったりする場合が多いです。そのため、他の歯よりも虫歯や歯周病などのリスクが高く、欠けたり抜けたりするのも早い可能性が高いです。
矮小歯のご相談で最も多いものは「見た目が気になる」というものです。特に、口を開いた時に見えやすい上顎の前歯が矮小歯であると、見た目に与える影響は大きいです。しかし、歯の寿命などの長期的な観点を除けば、見た目が気にならず問題も起きていないのなら治療をしなくてもよいケースも多いです。
しかし、矮小歯の形状や見た目を改善する治療法は、一般的には詰め物や被せ物で形を整える方法になります。矮小歯の寿命や強度などを考えて、その治療法が適しているのかはしっかり検査して判断する必要があります。
ダイレクトボンディングは、樹脂素材を使って歯の形状を整える治療法です。矮小歯の周囲に樹脂素材を盛り付けることで、自然な見た目に近づけます。
樹脂素材はその場で固まるため、治療した日に治療完了になり即効性があります。一方で、樹脂素材は経年劣化で色味が変色したり外れてしまうリスクもあります。
ラミネートベニアは薄いセラミックを歯の表面に貼り付けることで歯の見た目を整える治療法です。セラミック素材なのでより天然の歯に見た目が近く、仕上がりも自然に見えます。
ダイレクトボンディングと違い型取り等が必要になるため治療完了まで〜1ヶ月程度かかってしまうことと、ラミネートベニアも割れたり外れたりするリスクがあります。
矮小歯によって歯の隙間が多く開いてしまっている場合、歯列矯正を行って隙間を埋めることで自然な見た目と咬み合わせを実現できます。
ただし、歯列矯正だけでは矮小歯の形や大きさは変わりませんので、補綴治療(被せ物やラミネートベニア)を併用する必要があります。
矮小歯があることによって、矯正治療の難易度が上がることは確かですが、矯正治療ができない訳ではありません。しかし、矮小歯や歯並びの状態によっては矯正治療だけでは美しい仕上がりにならない場合もあり、そういった際は他の治療法(被せ物などの補綴治療)などを併用して改善していく必要があります。
他にも、矮小歯や他の歯を抜歯をすることで矯正治療を進めることができる場合もあり、口腔内の状態を確認するためにも一度歯科医院で相談してみるのが良いでしょう。
矮小歯は遺伝的な要素の関連があるとされているため、ご両親のどちらかに矮小歯があった場合、お子様にも矮小歯がある可能性があります。矮小歯があるかどうかはレントゲンでの確認や生えてきた歯の形状で判断することができます。
もし矮小歯がある状態で、すきっ歯や歯並びに影響があると判断された場合は、小児矯正によって改善することが可能です。もちろん、経過観察をするという選択肢もありますが、矮小歯は歯の強度も弱く隙間から汚れも溜まりやすいため、丁寧なケアと定期検診をしていく必要があります。矯正治療や補綴治療による治療で、どの治療が適しているのかは歯科医院で詳しく検査を受けてみる必要があります。
先天性欠損とは、遺伝的または発育上の理由で生まれつき存在しない歯のことを言います。永久歯が欠損して生えて来ず乳歯が残り続ける場合と、乳歯の段階から歯が欠損している場合などがあり、矮小歯と同じく親知らずや2番目の前歯(側切歯)・第二小臼歯に起こりやすいとされています。
側切歯が無い状態だと矮小歯と同じく見た目や歯並びにより大きな影響があるため、矯正治療やインプラント治療で改善していくことが多いですが、こちらも詳しい検査をしていく必要があります。
失活歯は神経を取り除いた歯のことを言います。特に神経を取り除いた前歯は、神経の治療を終えた後に黒ずんでしまうことが多く、見た目に大きく影響します。前歯は転倒や事故などで負傷しやすく、失活した後に見た目も目立ちやすい箇所にあるため、黒ずみの治療を希望される方も多いです。
失活歯による黒ずみには歯の内部から色味を改善していく必要があり、ウォーキングブリーチという治療で改善することができます。
ホワイトスポットは、前歯の目立つ位置にできやすい斑点模様のことを言います。矮小歯と比較しても健康的な影響はほとんどありませんが、目立つ位置にできやすいため、治療を希望される方が多くおられます。
矮小歯と同じくダイレクトボンディングやラミネートベニアでも改善が可能ですが、アイコンと呼ばれる歯を多く削らずに治療する方法も受け付けています。
矮小歯はご自身の生活などに関係なく起こりうる状態です。特筆して珍しいものではなく(※1)、治療によって改善することができる症状でもあります。
気にならなければ治療をしないという選択肢もありますが、今後矮小歯によってどのような影響があるのか、治療を行った場合はどのように治るのか等、一度歯科医院を受診して相談してみることをお勧めします。
梅田アップル歯科では患者様のご要望に合わせた治療法や治療計画をご提案させていただいております。お悩みの際はお気軽にご予約、ご来院ください。
参考文献※1)どれくらいの頻度で矮小歯が出現するかを見ていくと、今回の症例に提示する様に上側切歯の矮小歯については日本人平均2.22%、女性では2.19%の割合となっている。
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医院情報
医院名:梅田アップル歯科曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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診療開始 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 |
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