インプラント治療は、天然歯に近い噛み心地が手に入り、審美性も優れている等、メリットが多い治療ですが、実はデメリットある治療です。ネットで検索するとインプラントの良い点ばかりに焦点があたっていますが、本当にインプラント治療を検討するなら、デメリットやリスクも知っておくべきです。
また、インプラントは一生物だと誤解されがちですが、インプラントには寿命があり、一般的には10〜15年程度だと言われています。(※1)
補綴治療の中では最も平均寿命が長いとされているインプラントですが、それでもいつかは寿命がくるものだということが気にかかるという方もおられるようです。
これはインプラントに限ったことではありませんが、どのような歯科治療であっても良い面ばかりではありません。
ここでは、インプラント治療のデメリットやリスクに焦点を当てて説明しますので、インプラント治療をするか迷っているなら、メリット・デメリットを踏まえてご検討ください。
平均寿命 | 10年生存率 | |
入れ歯 | 4〜5年 | 30~50% |
ブリッジ | 7〜8年 | 50~70% |
インプラント | 10〜15年 | 90%以上 |
※1)参考文献
インプラント治療は基本的には保険がきかず、自由診療となるため、決して安いとはいえません。
インプラントの外科手術では高度な技術と知識、設備が必要です。また、治療に用いられる材料費が高額であるため、費用は高額になります。
1本あたりの相場はおよそ30〜50万円となります。ネット広告などで、格安インプラントを謳い、相場を遥かに下回る金額を提示している場合もありますが、実際は、諸々発生する費用を省き、インプラント体だけの費用を掲載していることもあるそうです。
相場を下回る金額の場合は、総額でいくら必要になるのか、治療を決める前にしっかり聞いておきましょう。
インプラントは費用が高額であることが1番のデメリットだと感じている方は、医療費控除による還付金のことも含めてご検討ください。
インプラント治療は、ほとんどのケースで医療費控除の対象となるため、治療費の一部が還付され、負担が軽減されます。
インプラントの治療回数は手術や抜歯、経過観察などを合わせるとおよそ5回程度と回数の多い治療ではありません。しかし、それでも治療期間は約半年程度必要となります。ブリッジや入れ歯などと比較して、治療期間が長いため、デメリットに感じる方も多いのではないでしょうか。
実際に歯肉を開いてインプラント体を埋め込む手術にかかる時間は約15分程度ですが、手術後には顎の骨とインプラント体が結合するための待機期間(免荷期間)におよそ2〜6ヶ月、その後さらに被せ物の作成と装着が控えています。
免荷期間を経て、骨とインプラント体がしっかりと結合するからこそ、インプラント体がしっかりと固定され、天然歯に近い噛み心地が得られるのです。
治療期間の長さは、治療をすぐに終えたい患者様にとってデメリットではありますが、噛み心地を手に入れるための重要な期間だということをご理解いただければと思います。
前歯など、見た目に気になる部位であれば、免荷期間中は仮歯を装着しますので見た目に違和感なくお過ごしいただけます。
インプラント治療は、インプラント体を顎の骨に埋め込むための手術が必要となります。
手術では、歯肉をメスで切開し、ドリルで顎の骨に穴を空けるため、インプラント治療に恐怖心を抱いてしまうのも無理はありません。
しかし、麻酔をしっかり効かせて行うので「ほとんど痛みを感じなかった」という方もいらっしゃいます。
ただ、骨に穴をあける際の音は、不快に思われる方も多いです。総じて、侵襲(生体を傷つける程度)は抜歯と同程度ですので、「手術」といってもそれほど身構える必要はありません。
インプラント埋入後は痛みや腫れが起こる可能性があります。手術中は麻酔が効いているため、痛みは軽減されますが、手術後に麻酔がきれることで傷口に痛みや腫れが出てきます。
インプラントは歯肉を切ったり、インプラント体を顎の骨に埋めることで傷ついた部位を治そうと、炎症反応が起こります。
また、埋入したインプラント体を、身体が異物と判断し、免疫・防御機能がはたらくことも腫れの原因の一つです。
そのため、腫れは身体の正常な反応であり、手術の失敗によるものではないことが多いです。
ただし、手術中、患部に細菌が侵入してしまうことで細菌感染を起こしている可能性も考えられます。腫れや痛みが激しい場合はすぐに執刀医に報告し、相談しましょう。
インプラントは人工物なのでもちろん虫歯にはなりませんが、メインテナンスを怠るとインプラント周辺の組織が歯周病(インプラント周囲炎)になり、進行してしまう可能性はあります。
インプラントは「治療が終わればもう安心」と思われることもあるのですが、天然歯と同様に、ご自宅でのケアや歯科での定期メインテナンスを継続しなければなりません。
歯周病によってインプラントを支えている部分の顎の骨が溶けると、インプラント体がグラついたり抜け落ちてしまうため、ご注意ください。
このようにデメリットはいくつかあります。それにも関わらず、インプラントを選択される患者様は多く、年々増加傾向にあると言われています。
これは、想定されるデメリットを考慮しても、得られるメリットが大きいからだと考えられます。
インプラント以外の補綴治療は2種類あり、いずれもインプラントと比較すると費用と治療期間も患者様の負担は軽いですが、歯の健康や食生活などのQOLを優先させるのであればインプラントに軍配が上がるでしょう。
ただ、デメリットやリスクを知らずに治療をすると、「こんなこと聞いていなかった」ということにもなりかねません。メリット・デメリットやベネフィット・リスクも承知の上で、治療に望むことが大切です。
インプラント治療のデメリットについて解説しましたが、当然ながらメリットも非常に多い補綴治療です。
インプラントの治療を迷われている方の多くが費用や治療の痛み、何年使えるかといったことを懸念されていますが(※1)、インプラント治療は自分の歯に近い見た目と噛み心地が手に入る優れた治療です。
そしてなんといっても、治療の際に残っている健康な歯を大きく削ることなく、人体との親和性が高いことも大きなメリットです。
インプラントは高額であるため、多少歯を犠牲にしてでも保険がきく補綴治療を選択する方も少なくありません。
しかし、費用だけで治療を選択することはおすすめできません。必ず歯科医師とよく相談して患者様に適した治療をお選びください。
インプラントのデメリットだけに囚われず、ご自身の歯の健康や生活のことを長期的に考えてご検討いただければと思います。
※1)調査結果から、インプラント治療を選択するときにもっとも迷う問題は、”治療費”、”手術の痛み”、”何年もつか”で、この3点で全体の72%を占めている。
医院情報
医院名:梅田アップル歯科曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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診療開始 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 |
診療終了 | 18:30 | 18:30 | 13:00 | 18:30 | 18:30 | 17:00 |
診療情報
休診日:日曜・祝日
※日曜・祝日診療は下記診療カレンダーをご覧下さい。
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