無髄歯・失活歯の特徴と3つの治療法

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無髄歯・失活歯

無髄歯・失活歯

神経が死んでしまった歯のことを指します。神経の治療を終えた歯や神経が失活しているまま放置している歯は暗い色に変色することがあります。1本だけ他の歯と違う色の歯があればこれに該当するかもしれません。

一般的には治療によって神経を取る処置を行った歯を無髄歯と呼び、虫歯によって神経が生活反応をしなくなった歯と無髄歯を合わせて失活歯と呼びます。

無髄歯・失活歯とも歯は生活反応を失っていますので、歯に栄養が行き渡りません。そのため、歯そのものは脆くなり、割れやすくなったり虫歯になりやすくなってしまいます。

なぜ変色するの?

死んでしまった歯髄(歯の神経)がボロボロになったものと、血液中の鉄分が象牙細管に入り込み、その成分が変性し色が黒くなっていきます。

また、神経の治療をしたときも同じように血液の成分などが細管内に入り込むことで変色することがあります。

つまり、無髄歯と失活歯の変色は歯の内側からくる変色です。そのため、いくら歯を磨いても、ホワイトニングをしても白くなることはありません。

無髄歯・失活歯の治療法

治療法1

ウォーキングブリーチ

幼い頃に服用した抗菌薬が原因で歯に縞模様ができたり、一部暗い色に変色していたりすることがあります。見た目以外、痛みなどもないことから、「治療が必要」という概念がない方もたくさんおられます。家族や知人の指摘や周りの目が気になることでコンプレックスを感じて初めて治療に踏み切られる方が多いです。

  • 1

    まず、根管治療を緊密に行います。すでに根管治療を終えている歯でも再介入することがほとんどです。緊密な根管充填がなされていないと漂白剤が根の方まで浸透してしまい、根を脆弱にするリスクを高めてしまいます。

  • 2

    根管治療をおこなった部分からアプローチして漂白剤を入れます。基本的には2〜3回薬剤の交換を行います。漂白剤の効果は8時間前後ですので、立て続けに来院してお薬の交換をしていただくことをお勧めします。

  • 3

    漂白が完了すれば、漂白剤を入れていた窩洞を綺麗に洗浄しコンポジットレジンを詰めて形を整えて治療終了となります。治療期間は概ね1〜3週間程度になります。1回の治療でも満足できる白さになることもあります。

ウォーキングブリーチのリスク

ウォーキングブリーチは失活し、生活反応を失った歯に行う施術です。そのためいくつかのリスクを伴うこともあります。施術を受ける前に、リスクや副作用をしっかり理解し、同意の上治療に臨みましょう。

  • 変色していても神経が生きている歯にはこの治療は適応できません。症状に合わせて他の治療法を提案させていただきます。
  • 漂白剤の影響で歯の根が内側から吸収されることがあります(内部吸収)。もともと根の治療によって歯質が薄くなったところに内部吸収が起きるとさらに歯質を薄くさせ、根が割れるリスクを高めます。
  • 根幹内に入れる薬剤が反応する際に内圧が高まり、その圧力で歯根破折させるリスクもあります。
  • 薬剤の内圧が高まると強く痛むことがあります。痛みを感じたり、内圧により蓋が外れてしまったりした場合は直ちに歯科医院での処置が必要となります。
  • 白くなった歯も経年で後戻りすることがあります。

治療法2

ラミネートベニア

歯の表面に薄いセラミックのシェルを貼り付ける方法です。エナメル質の範囲内薄く歯を削って、それにあったシェルを接着させていきます。

セラミックなので変色しづらく、汚れも付きづらいです。しかし噛み合わせに問題がある場合は外れたり、欠けたりするリスクが高まります。

また無髄歯におけるラミネートベニヤには、適応ではないケースもいくつかあります。

  • 変色の度合いが強い (中の色が透けてしまうことがあります。)
  • コンポジットレジン修復の範囲が大きい(ラミネートベニヤの接着力が弱まるためお勧めできません。)
  • 咬合力が強い・歯ぎしりが顕著に見られる(ラミネートベニヤの破損につながります。)

治療法3

クラウン(被せ物)

上記の治療法1「ウォーキングブリーチ」、治療法2「ラミネートベニア」どちらも適応でないと判断された場合は全周を覆うような形のクラウンでの修復となります。

クラウンは歯冠部という歯茎の上の歯質を全て削り、歯の根に土台を作ってセラミック等の被せ物で覆う治療です。そのため、目に見える部分はすべて補綴になり、自分の歯が残っているのは歯の根の部分だけになります。

しかし、歯の根に土台を立てることで脆くなった歯を支えますので、治療法1・2に比べてデメリットばかりの治療とも言えません。特にセラミックやジルコニアを使うことで綺麗で自然な歯冠を形成することもできますので、見た目には天然の歯と同等の審美性を取り戻すことも可能です。

自分にはどの治療法がベスト?

無髄歯・失活歯の治療は主にこの3つになりますが、だからといって「ラミネートベニアがいい」「ウォーキングブリーチがいい!」と患者様が仰られても、これらの治療はすべての無髄歯・失活歯に適応となる治療ではありません。残っている歯質の状態や根幹治療の状態、治療の予後などあらゆる因子によって適応症例は異なってきます。

ですから「この治療がいい!」と思うものがあれば、まずは歯科医師にご相談ください。その治療が適応可能かどうか、他に良い方法なないかなど、あなたに合った治療を歯科医師と相談の上で考えましょう。

この記事の編集・責任者は歯科医師の新殿 慶太です。
梅田アップル歯科院長
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無髄歯・失活歯の特徴と3つの治療法 | 公開日: 2021/05/08 | 更新日: 2024/05/21 | by 梅田アップル歯科

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