マウスピース矯正は、金属のワイヤーやブラケットを使わずに歯並び矯正を行う治療法です。その中でもインビザラインは世界的に利用者が多く、2023年時点で累計1,500万人の症例があるマウスピース矯正です。(※1)
インビザラインをはじめとするマウスピース矯正は透明で目立ちにくく、食事の際は取り外すことができるため、従来の矯正治療と比較して患者様の治療ストレスが少ない点がメリットです。
以前はワイヤー矯正と比べて治せる歯並びの範囲が限られていましたが、近年では研究やデータの蓄積によって治療できる範囲も広がり、新しい矯正治療のスタンダードになりつつあります。
※1 インビザラインジャパン公式サイトより
しかしながら、インビザラインで矯正をした人の中には「やって後悔した」、「やらない方がよかった」と思う人もおられるようです。治療結果への満足度や費用面での不満をはじめ、従来の矯正治療とは異なる矯正中の悩みや困りごともあるため、インビザラインを始める前にくわしく知っておく必要があります。
これからインビザラインで矯正治療を始めたいけど、よく分からないまま始めて後悔をしたくないという方も多いと思いますので、インビザライン矯正を始めるうえで後悔してしまうポイントやデメリットについて参考にしてみてください。
梅田アップル歯科 歯科医師
マウスピース矯正は、見た目を気にすることなく矯正のストレスを軽減しながら歯並びを改善できる優れた治療方法です
しかし、治療の前後に行われる施術やリスクをよく知らないままに始めてしまうと、かえって後悔してしまう可能性もあります。
矯正治療は高額・長期間の治療になりやすいので、しっかりと内容を把握してから治療を開始することをお薦めします。
インビザラインによる矯正治療は、従来のワイヤー矯正治療と同じくらいの期間が必要になります。具体的にはおよそ2〜3年程度が目安となります。
確かに、部分矯正タイプのインビザラインGoは半年から1年程度で矯正ができる場合もありますが、適用が限られるため必ず可能な治療ではありません。
長すぎる治療期間によるモチベーションの低下や、治療中のライフスタイルの変化(引っ越し・転職など)も考えられるため、インビザラインができるかどうかは長期的に考える必要があります。
マウスピース矯正は装置の着脱ができるため、食事のしやすさやケアの快適性に魅力を感じて選ばれる方も多い矯正治療ですが、適切に歯を矯正するためには1日22時間〜の装着が必要になります。
これは言い換えると、食事・歯磨き等以外ではほぼ装着したままにしないといけないという事です。
簡単に外せることは魅力的ですが、長時間の装着や着脱時のセルフケア(歯磨き・洗浄など)は日常的に発生します。インビザライン治療中は、生活するほとんどの時間に装着する必要があることは念頭に置いておきましょう。
インビザライン矯正を行う場合は、iteroと呼ばれる機器を使って歯並びのシミュレーションを行うため、最初の段階である程度の歯並びの予想を確認することができます。ですが、必ず予想通りの歯並びになるとは限りません。
理想の歯並びにならないのは単純な理由ではなく、歯が強い噛み締めや舌癖がある場合、アンキローシス(骨性癒着)を起こした歯があるなど、矯正治療とは別の原因も考えられます。
もちろん、歯科医師の指示をしっかりと守らなけれな歯は動かないので、矯正中のセルフマネジメントを怠ってしまうと理想の歯並びに近づかない可能性も十分ありえます。
インビザラインで失敗しないためには長期間のモチベーション維持が必要になります。
インビザラインによって歯並びを良くしていく過程で、歯が並ぶスペースを確保する様々な手法が存在します。その中には、歯の両端を少し削ってスペースを作るIPRと呼ばれる方法や、並びきらない歯の抜歯(便宜抜歯)などがあります。
どちらも矯正治療にとって効果的な治療法ですが、想定していないと歯を抜いたり削ったりする治療に抵抗感があるかもしれません。
どのような人でも利用する治療法ではないので、治療前に担当する歯科医師と治療の計画についてしっかり話し合う必要があります。
インビザラインを装着している間は、間食を食べたりコーヒー・ジュースなどの飲料は控える必要があります。装着中は、基本的に水しか口にしてはいけません。
飲食制限をする理由は、歯やマウスピースの着色のほか、糖分が歯とマウスピースの間に留まることによって虫歯等のリスクが高くなるためです。なにより、マウスピースが着色してしまうと目立ちにくいというメリットを打ち消してしまいます。
間食が多かったりコーヒーを毎日飲む習慣がある方は、インビザライン治療中につらい思いをする可能性があります。
一般的に、マウスピース矯正はワイヤー矯正に比べて痛みが少ない矯正方法と言われており、これは1枚のマウスピースで移動する歯の距離が短いためです。ですが、どのような矯正方法でも一定の痛みは発生してしまいます。
痛みは主に歯が引っ張られるような痛みや、圧迫されるような痛みがあります。あまりにも痛みが強い場合はマウスピースを外すことで一時しのぎはできますが、想像以上の痛みがあると治療継続は難しいと感じてしまうかもしれません。
また、マウスピースは歯全体を覆うような形になっているため、歯茎などに当たって擦れることで軽度の炎症を起こす可能性もあります。
これまで口の中に無かった物が常にあり続ける状態になるので、発音や会話に支障をきたす可能性があります。仕事で喋ることが多い方は余計に気になったり、パフォーマンスを発揮できない可能性もあります。
また、両顎にマウスピースを付けた厚さの分だけ噛み合わせが変化します。顎が締まり切らないような感覚も違和感や不快感に繋がることがあります。
ただし、装着中の違和感は開始から1〜2週間程度で解消されることが多いです。
症例や治療を行う医院の考え方にもよりますが、インビザラインはワイヤー矯正よりも治療費が高額になる場合もあります。
インビザラインの治療は、治療費のほかに定期的な通院による診察も必要になるため、都度費用がかかってしまう場合もあります。当院は定期的な来院時の費用も含めたトータルフィーでの提供になりますが、治療していく中でどの程度費用がかかるかはしっかりチェックしましょう。
歯列矯正を始める際は、開始時に必要な費用ではなく、トータルでの費用を比較して検討する必要があります。
上記のように、インビザラインをやらなければよかったと感じる意見も少なくありませんが、もちろんインビザラインによって矯正治療を完了することができたという患者様は多くおられます。世界的に見ても治療実績が豊富なマウスピース矯正ですので、安心して治療を検討してください。
また、インビザラインは単純な「見えにくい矯正治療」というわけではありません。着脱時間のルールやマウスピースの交換など、ワイヤー矯正にはない特徴もある矯正治療です。歯科医師への相談などでインビザラインについてよく知ることが、失敗を無くす最初のポイントです。
インビザラインは、歯科医師側の施術と患者様のセルフメンテナンスによって成り立つ矯正治療です。よって、矯正治療に必要な約束や指示が守れないと、歯が適切に動かない場合があります。
具体的には、「インビザラインを装着する時間」、「正しい装着方法」、「マウスピースの交換や定期的なチェック」、「日々のセルフケア」などをしっかりと守りましょう。
CTなどを使ってしっかりとした診断を行ってくれる・治療のリスクについて丁寧な説明があり、通うのが難しくない距離の歯科医院で治療を行うのが最善の選択肢です。
また、診断の結果、インビザラインではなく他の矯正治療の選択肢も提示される場合があります。インビザラインにも治せる歯並びに限度があるため、よりよい提案があれば説明を受けてみることも納得のいく治療に繋がります。
インビザラインによる矯正が終わった後も、そこで治療が終了するわけではありません。歯の後戻りを防ぐために保定装置を装着する必要があります。保定装置を付けないと歯が元の位置に戻ろうとする力が働いて、せっかくの綺麗な歯並びが崩れてしまします。
保定装置はおよそ1〜3年間程度装着します。最初期はインビザラインと同様に1日のほとんどの時間を付けたままにする必要がありますが、徐々に装着する時間を減らしていき、最後には夜間のみの装着まで減っていきます。
長い間インビザラインの矯正を頑張ったとしても、保定装置の装着をサボってしまうと台無しになる可能性もあります。矯正治療・保定期間ともに長期になりますが、かならず必要な処置のため頑張って続けましょう。
リテーナーは、矯正治療後に歯が元に戻ろうとする力(後戻り)を抑えるための装置です。矯正治療を完了した後の一定期間は装着が推奨されます。
ワイヤーなどを貼り付ける固定式と取り外し可能な可撤式がありますが、インビザラインでは同じ会社が製造する「ビベラ」というマウスピース型リテーナーが主流です。
インビザラインによる矯正治療は、治療の前後を含めて守らなければいけないことや、マウスピース矯正ならではの制約・リスクがあります。それらを把握せずに「手軽な矯正治療」と思って始めてしまうと「やらなければよかった…。」と後悔してしまう可能性もあります。
当院では矯正を始めたい人・矯正を始めたいけど迷っている人のために、無料矯正相談を実施しています。実際の歯並びを確認しながら、歯科医師と矯正治療について相談することができます。次回の予約や契約は絶対ではありませんので、気軽な気持ちで歯並びについて相談にお越しください。
歯並びは人それぞれ違っていて、治療する時の方法も全く一緒になることはありません。マウスピース矯正も矯正治療における一つの手段であり、ワイヤー矯正や部分矯正などと比較して考える必要があります。
梅田アップル歯科では、インビザラインによる治療を含め、実際のお口を診ながら複数の矯正方法についてご提案することができます。歯並びに関するお悩み事はお気軽にご相談ください。
大阪梅田でマウスピース矯正なら梅田アップル歯科へ
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インビザラインで矯正やらなきゃよかったと後悔する前に | 公開日: 2024/04/01 | 更新日: 2024/07/12 | by
医院情報
医院名:梅田アップル歯科曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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