歯列矯正の一般的な治療期間や、早く終るケース・遅いケース。
近年、透明で目立たない矯正装置の登場や、日本人の歯並び・咬み合わせの意識の変化から、当院でも矯正治療を受ける人がとても増えてきています。
そんな矯正を考えている患者さんが、矯正をなかなか始められないハードルとなっているのが「費用」「装置の見た目や痛み」そして「長い治療期間」です。
ここでは、そんな歯の矯正の平均的な治療期間や長くなる理由、早くなる理由や早める方法など、「治療期間」について詳しくご説明します。
歯の矯正は時間のかかる治療と言われますが、一体どれぐらいの治療期間を要するのでしょうか?
成人の場合、平均的には2〜3年の間に終わる方が多いですが、もちろんそれ以上も以下もあり、1年で終わる人もいれば5年かかった人もいます。
また、矯正は咬み合わせの状態によって矯正装置の種類や動かす歯の数や距離、難易度が変わり、治療期間も異なります。そのため、一概に「叢生は○年」「上顎前突は○年」と、不正咬合毎に期間を見積もることができません。
小児矯正の場合、個人差が大きく2〜5年程度です。小児のⅠ期矯正は、混合歯列期という乳歯と永久歯が入り混じった状態からはじめ、永久歯が生え揃う頃まで何らかの装置をつています。歯の生え変わり時期は人によって異なるため、始める時期が早いお子様が長くなってしまうこともあります。
小児矯正のⅠ期治療は顎を広げて歯が並ぶスペースを作ってあげる治療です。小児矯正を始めるタイミングは、中切歯・側切歯の前歯2本と、第一大臼歯が生え揃った時期に咬み合わせをみて検討します。そこから永久歯が生え揃う頃(12歳前後)までが顎を広げるチャンスとなるため、中切歯・側切歯・第一大臼歯が生えるのが早いと、矯正期間が長くなる可能性があります。
部分矯正の平均的な治療期間は半年〜1年程度です。
部分矯正には、ワイヤーを使ったワイヤー矯正と、マウスピース型矯正装置で行うマウスピース矯正の2種類があります。矯正の考え方は様々ですので一概には言えませんが、近年部分矯正においては、マウスピース型矯正装置が良い治療結果を出せるようになってきています。
マウスピース型の矯正装置は、動かす歯の本数によってアライナー(装置)の数が変わります。例えば中切歯から第一大臼歯までの両顎20歯を並べる場合は、アライナーの数が20枚までとなります。つまり、追加アライナーのことを考えなければ1〜2週間×20枚=20週〜最大40週となり、早い人なら5ヶ月、長くても9ヶ月程度です。もちろん、それより短い枚数・期間で終わる場合もあれば、追加アライナーを発注して、枚数・期間が長くなることもあります。
例えば見た目がかなりひどい叢生という歯のデコボコが、以外と2年以内に並んだり、歯並びは悪くないけど前歯が閉じない開咬という不正咬合だと、かなり時間がかかる場合があります。
また、「骨格性不正咬合」という、顎の骨格自体に問題がある場合も、治療期間が長くなる傾向にあります。骨格性不正咬合には、上顎前突(出っ歯)や下顎前突(受け口)、前述した開咬などがあります。
骨格性不正咬合の場合、歯列矯正だけでは改善が難しいケースもあり、その場合は外科矯正という顎の骨を切る手術を伴う矯正が必要になる場合があります。
その他、歳を取るごとに骨の代謝が遅くなるため、矯正治療で歯を動かす歯根膜の「骨吸収」と「骨形成」の働きが鈍くなるため、若い方に比べて中高年層の方が矯正期間は長くなることがあります。
また、爪噛みや舌癖(舌で歯を前に押すクセなど)があると、これも歯のスムーズな移動の妨げとなり、矯正期間が長くなる原因になります。
矯正期間が短くなる人の特徴は、骨代謝の早い人が挙げられます。これは、一般的に若い人ほど骨の代謝が活発で、矯正期間が短くなる場合があります。
また、不正咬合の程度が軽度な人も、早めに矯正を終えることができます。不正咬合は見た目が悪いほど歯の動きが遅いというわけではなく、歯を動かす難易度と距離によって期間の長さは変わってきます。
歯が動くスピードは1か月に0.5~1ミリ程度ですので、歯を動かす距離が7mmでしたら7ヶ月ということになります。ただし、歯は直線で動くわけではなく、手前に引いたり奥に送ったり、角度を変えたりと複雑な動きを必要とします。この歯を動かす計画がシンプルであれば、矯正期間の短縮につながることがあります。すなわち、歯科医の技術・診断力にも左右されるということです。
更に、唾液の分泌量(多い方が良いとされる)や悪習癖の改善も、歯列矯正の治療期間に関わると言われています。
歯列矯正で歯の動きを早くするためには、まずは歯科医師の指示を聞くことが大切です。調整日には必ずチェックをしてもらい、経過の確認や装置の調整を行ってもらうことで計画通りに歯を動かすことができます。
また、十分な睡眠、適度な運動、ストレスを溜めない生活は、新陳代謝を活発にし、歯の動きを促進する可能性があります。
加えて、歯の清掃は矯正前より念入りに行う必要があります。口腔内を清潔に保つことで虫歯や歯周病に罹患しにくくなり、代謝を促す助けにもなります。虫歯や歯周病になると、矯正治療を中断せざるを得ない場合もあるため、矯正治療の期間が伸びたり、矯正終了後に補綴治療等が必要になる場合があります。
歯の動きを早くするための装置もいくつかあります。エラスティック・顎間ゴムという補助器具は、上下の歯並びを上下左右に動かすためのゴムで、多くの矯正治療に使用されます。
また、マウスピース矯正に関しては、オルソパルスやPBMヒーリングという近赤外線をあてることで、歯の周りの組織を活性化させる加速装置などもあります。ただし、その効果に関してはまだまだ研究の余地があるため、当院は患者様自体が希望されたときのみご提供しています。
その他、コルチコトミーという歯槽骨(歯を支える骨)に切り目を入れることで歯を動かす外科的な処置もあります。
歯の矯正期間が短くなったかどうかは、悪魔の証明のようなもので、測ることができません。例えば、装置を使った場合と使っていない場合で歯の動きがどれだけ変わったかなど、知ることができないためです。
そのため、加速装置や手術は、科学的な根拠を確認した上で、それを信じて行う他ありません。
ただ、歯の矯正期間が長くならないための努力は必要です。
虫歯や歯周病に罹らないようにセルフケアをしっかり行う、歯科医師の指示を聞いて悪習癖や舌癖に気をつける、装置を必ず20時間以上装着する(マウスピース矯正の場合)、定期的にチェックに通うなど、常識的なことにこそしっかり置こうなう意味があります。
歯を早く動かすことだけにとらわれてしまうと、歯や歯根を傷つけたり、治療後の後戻りが起こりやすくなる可能性もあります。担当医の指示に従い、安全に治療を進めることが、思い通りの治療の成果を得るための最善の方法かもしれません
自分の歯列矯正が、おおよそどれぐらいの期間で終わるかはを知るには、矯正シミュレーションで予想することができます。
マウスピース型矯正装置インビザラインで使用する、光学式口腔内スキャナーのiTeroという装置なら、お口の中のデータをカメラでスキャンすると、およそ10分程度であなたのインビザライン矯正装置によるシミュレーションを見ることができます。
実際の矯正治療には読み込んだデータに情報や矯正医の計画を読み込ませる必要がありますが、たった数分で歯の動きや治療後のおおまかな予想を見ることができるので、是非試してみて下さい。
矯正治療というのは、骨の硬さや新陳代謝など、個人差によって異なることが大きいため、一概に何年とお答えすることができません。
例えば骨代謝が早い人なら1ヶ月に1ミリ動きますが、遅い人なら0.5ミリ程度しか動かないため、治療スピードは倍違います。そして実際に歯の動きが早いか遅いかは、装置をつけてからでなければわかりません。
しかし、あなたの矯正治療において、どの程度の期間を要するのかは、歯並びの状態や年齢、装置の特徴などから、経験則による予想を立てることはできます。
当院では、無料矯正相談も行っていますので、一度お越しいただいて、お口の中を診させていただければ、おおよその期間をお話することはできると思います。よろしければ無料相談をご利用下さい。
医院情報
医院名:梅田アップル歯科曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
診療開始 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 |
診療終了 | 18:30 | 18:30 | 13:00 | 18:30 | 18:30 | 17:00 |
診療情報
休診日:日曜・祝日
※日曜・祝日診療は下記診療カレンダーをご覧下さい。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | ||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||
|
休診日
日曜・祝日診療
13時迄
アクセス・地図
アップル歯科の治療は大阪・兵庫の8医院で受けられます
アップル歯科グループ